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  異常な気温、暑中お見舞い申し上げます

 8月は、原爆犠牲者を追悼する月であり、愚かな戦争をしてはならないと心に刻む月である。
 1945年(昭和20年)8月6日に広島、8月9日に長崎に原爆が投下され、広島ではその年のうちに14万人、長崎では7万4千人が死亡した。

 長崎原爆資料館のホームページを開いてみた。
 そこに原子爆弾の仕組みが解説されている。仕組み自体は実にシンプルである。
 まず、核分裂の仕組みだが、ウランやプルトニュウムといった元素に1個の中性子を衝突させると原子核が2つに分かれる。核分裂という。
 核分裂と同時に平均2.5個の中性子が飛び出し、ネズミ算的に核分裂が起きる。その時に放出されるエネルギーは巨大となる。

長崎原爆資料館ホームページから
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 この核分裂を瞬時に連続して起こるようにしたのが、原子爆弾である。

 この核分裂を瞬時にではなく少しづつ抑え込んで、かつ連続して起こしてエネルギーを得ているのが原子力発電である。
 原爆と原発の違いは瞬時か少しづつかの違いだけ。
 少しづつでも大変な熱量のエネルギーを放出するので、水で冷やさなければならない。
 冷却水がなければ、鉄など簡単に溶かす熱を発する。
 それが福島第1原発の事故だ。
 なんとか水を入れて冷やしている状態だが、取り出して地中深く埋めるなどの目処は立っていない。

  汚染水 監視不能に

 東電は7月25日、福島第1原発で高濃度の放射能汚染水がたまっている建屋周辺の地下水位について一時、監視不能になったと発表した。
 地下水位が建屋の水位より低くなると、建屋の汚染水が外部に流出危険があるとされている。その後復旧したとしているが、流出したのかどうか実は正確な情報はない。
 汚染水が海に流れ出しているところを人間が現場でじかに確認できないのだから、機械の監視が不能というのであれば、流れ出していないと断言できないわけだ。

  多数を殺し苦しめる原子力

 73年前、21万4千人の命を奪い、多くの人を後遺症で苦しめた原爆。
 福島第1原発事故で、いままた、故郷に帰れない避難者数を公式的には約8万人生み出している。安定した避難先がある場合はカウントされないことから、それを入れると10万人超だという。

  核兵器禁止条約に背を向ける日本政府

 2017年現在、原爆は全世界では9か国が9,445発を保有している。最高時は1980年代に62,924発を保有していた。高性能化しているから、その脅威は凄まじいものであるが、数を減らす意思があれば、減らせることを示している。
 2017年7月、「核兵器禁止条約」が国連で採択されたが、まだ発効していない。今13か国が批准しているが、50か国が批准すれば発効する。各国では手順を踏んで批准を検討している。
 しかし、日本政府は不参加である。唯一の「戦争被爆国」でありながら、政府は「日本の平和のためには米国の核兵器が必要だから反対」としている。

  名誉ある国になろう

 「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」と憲法前文は宣言する。
 この憲法を擁する国であればなおのこと、率先して条約を批准すべきではないのか。
 政府は憲法を踏みにじり、名誉ある地位を貶めている。こんな政府でいいのだろうか。