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  今まで問題にならなかったこと自体が不思議

 舛添都知事の公用車を使った別荘通いから、新党改革時代の政治資金の使い方が問題になっている。
 

 石原さんの時も海外主張時の金遣いの荒さが次々と取りざたされた。

 猪瀬さんは徳田さんから金をもらって辞任に追い込まれた。

 都知事になった方々がこうも立て続けに金を巡って問題になるのは、東京が地方財政では一人勝ちでまったく緊張感がないからではないか。

 財布にお金がぎっしり詰まっていると、つい気が緩んで無駄遣いするというその程度の感覚なのではないかということ。

 もっとも舛添さんは都知事就任以前からで、もともと公私の区別がつけられないらしい。

   新党改革時の舛添さんの
   政治資金収支報告書
総務省HPで公開 (クリックで拡大)
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 それにしても、舛添さんの内容はひどい。

 舛添さんが提出した政治資金収支報告書は、舛添さんちの家計簿といっていい状態。

 収入に怪しさはないが、使い方は家計簿そのものだから、そんなものが政治資金収支報告書になるわけがないと素人は思う。

 第三者が調べるまでもない。

 政治資金収支報告書はすべて公開で、総務省のホームページで見ることができる。

 このページにもその一部を掲示した。二重丸の支出はいかにも、だろう。

 

 家族旅行の宿泊代、ポーチ、画材、美術品、別荘周辺の回転ずし、イタリア料理店、てんぷら店、食料品、下着、真鶴道路の回数券などなど。

 舛添知事自身が政治とは関係ないと認めて陳謝し、返金したものもある。

 
   
税金面から見た舛添問題


 所得税の確定申告に際しては、決算書や収支内訳書を添付することになっている。税務署はその作成要領を「収支内訳書の書き方」として配布している。

 そこに記載されていること
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【家事上の費用について】

①衣料費や食費などの家事上の費用、②地代家賃や火災保険料、固定資産税などのうち、住宅部分に対応する費用、③水道料や電気料、燃料費などのうちに含まれている家事分の費用などは、必要経費にはなりません。

 必要経費の中にこのような費用が含まれている場合には、これらの金額を除外します。

 ②や③などの費用を家事関連費といいますが、家事関連費の家事分と事業分との区分は使用面積や保険金額、点灯時間などの適切な基準によってあん分して計算します。
………………………………………………………………

 

 個人事業者は、このように家事分と事業分を明確に区分して所得を計算し税金を納めている。

 仮に家事分を除外しないで申告すると、税務調査で経費を否認され税金を追徴される。

 

 経費だけの問題ではない。

 所得税では「家事消費」は収入とされる。

 政治資金を商品とすれば、それを政治活動で売りに出すわけだが、家事消費した場合はどうなるのかという問題である。

 所得税の考えからすれば、消費した舛添さんの収入金額と認定されることになろう。

 この視点から問題を抉っている新聞や週刊誌にお目にかかっていないが、こうした視点を報道してもらいたいものだ。